エロマンガで英語勉強!
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ようやく方向性が見えてきた

2009
男性の性欲を満たすためにがんばっている少女(女性)達
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ども、稀見理都です。

コミケ以外の即売会にはあまり参加したことがなかったのですが、先日初めて「例大祭」なるオンリーイベントに参加してきました。

オンリーと言っても、ビックサイトの東館半分をフルで使うほどの規模です。コミケとはまた違った盛り上がりでしたが、東方系の同人誌は「エロ=販売促進」と直結しない珍しいタイプのジャンルだと言う事を実感しました。いや〜 同人誌ってある意味「エロ」要素が起爆剤となって広まったジャンルだと思ってたんだけど、エロをあまり重視しない2次創作って言うのも今後は増えていくのかな〜とか、ちょっとしたカルチャーショックを受けたイベントでした(^_^;

さて、今日は久しぶりのレビューですが、若干テーマの被ったマンガなどを紹介ししてみたいと思います。

ずばりテーマは「男性の性欲を満たすためにがんばっている少女(女性)達」です。

と言っても、エロを楽しむと言うこと自体は「男性の特権」という時代ではもう無くなってきているので、アダルト産業に従事している女達というのが正確なところだとは思います。

今回のポイントは、そういうアダルト産業に好きでその業界に入ってきたと言うよりは、ある意味無理矢理、強制的に、または自分探しとして入ってきた、普通の少年達が戦争に巻き込まれちゃった〜というガンダム的パターンとも言えるでしょうか

■言葉の力を改めて感じさせられる

こえでおしごと! (著)紺野あずれ


もう今更レビューすることはないぐらい、いろんなところで語られている「こえでおしごと!」です。
このお話は16歳になった少女がいきなりエロゲーの声優としてお仕事をさせられる、という「エロゲーというアダルト産業に強制的に従事させられる少女」のお話でもあります。

ただ成人マンガではないため、もちろん濡れ場、と言うかセックスシーン(それっぽい描写は出てきますが)ありませんが、年端もいかない少女が「淫語」を発する、という新しい「エロス」の表現を取り入れてブレイクしました。しかし、淫語自体がエロスなのでしょうか? いえいえ、もちろん違います…


何がエロいのか?

それは、まだ性経験のない少女が、大勢のスタッフ(男性を含む)の中で恥じらいと責任という葛藤に揺さぶられながら「淫語」をしゃべるという、羞恥プレイにあるのです。

なので、フキダシではいろんな淫語を発しますが、その言葉自体にエロスを含んでいるわけではなく、そこに達するまでの彼女の心境、恥じらい、悩み、葛藤がエロスを生み出しているわけです。

元来、男性は視覚的にエロスを感じやすいとは言われていますが、モロエロを使わなくても十分エロというものを表現できる、伝えられるというこの発想には感心しました。

しかも、ある意味強制的にこの業界に連れてきて、嫌な仕事をさせてしまっているという「罪悪感」があるものの、彼女自体が新しい感覚、仕事としてのプライドを感じ取って成長していく、一種の「成長物語」として成り立っていて、読者の罪悪感すらうまく浄化されている部分が、またいい感じです。

自分の演技でいってしまう!主人公


声でエロスというと、おじさん世代は「エロテープ」というものがあったんですが、あれは今考えると、声を通して「視覚的」補完していたエロであって、言葉のエロスではないと言う事に気づかされました(^_^;

ただ、官能小説の朗読、というジャンルがあるのは確かで、やはり誰がどのような状態で、こういう淫語を発するかという部分においては、非常に近い感覚ではないでしょうか?

全く関係ないですが「こえでおしごと!」の中に「16歳の女子にエロい言葉を言わせちゃいけないと言う法律でもあるのか?」という話が出てきますが、アマゾンのレビューでは「児童福祉法違反とか、青少年保護条例とかに違反してるんじゃないか?」と言う事もちらほら…

この辺は、新しいわいせつの概念などが問題になる、意見の分かれそうな部分ではありますが、個人的には「強制」と「利権」が絡まなければいいような気はするんですが…(^_^;

今回のテーマとは離れますが、数年前16歳の高校生が官能小説の新人賞に選ばれて、デビューするというちょっとした、小説版キャノン先生っぽい出来事がありました(ただし女性作家ではないですが)。

こいねこ あおぞら鈴音(著)


あおぞら鈴音氏は、フランス書院の美少女文庫新人賞に当時16歳と言う若さで応募して、なんと受賞してしまいデビューまでしてしまった高校生作家がだったんですが、実際この話は13歳の時考えたものだったという、何という、ませたガキ、いやすばらしい妄想力だったというか…

でも、高校生がエロ小説を発表してもいいのか? と言うことが実際問題にはなったんですが、法律的には未成年が官能小説を書いてはいけない!と言う法律が無かったためにOKになったとか…

ただ、自分の出した小説が買えない、というジレンマにはなりますが(^_^;


声優がお仕事の漫画と言えば、花見沢Q太郎の「REC」が有名です。

REC 花見沢Q太郎(著)


こちらにはラブストーリーとしてのセックス描写はありますが、言葉に関するエロスはありません。ただ、声優という仕事においてやはりエロゲーの仕事、と言う部分がどうしても出てきてしまう部分はあります。



こちらは、あくまでプロの声優、を主人公にしているので、エロスというよりは、やはり声優の仕事をどうとらえるかという部分において「エロゲー」が用いられています。

■みんなでほのぼのエロゲー制作

エロゲーには声優が声を当てる、というのが今やスタンダードにはなっていますが、初期の頃は声はありませんでした。基本は「絵」と「ストーリー」で、特に原画を描くと言うことが今でもメインの仕事ではあります。

今度は、声優ではなく無理矢理「原画」を描かされる少女のお話です。

R18 ぷらぱ(著)


主人公は一応18歳と言う設定だけど「こえでおしごと!」同様、姉に半強制的にかり出され、エロゲー会社の仕事を手伝うハメになってしまいます。



ただ「こえでおしごと!」と違う点は、会社の人間がみんな女性!という設定で、もちろんエロに態勢のない子が恥じらいながらも、仕事に奮闘するという点は変わりませんが、際だった羞恥心というよりは、ほのぼの4コマ系のライトエロになっています。



強制的な羞恥心プレイがない代わりに、みんな(周りの女性)にどんどん影響され、染まっていく過程がエロいというか、ほのぼのしてしまう感じです。



わかりやすく言うと、オタク友達に影響されて、どんどんエロい同人誌や、イベント、言葉にだんだん免疫ができていく仲間の成長を見ている感じでしょうか?(^_^;
こちらの世界へようこそ!! という共感型エロになってます。

ま〜女性だけの男性向けエロゲー会社自体はかなり希なパターンなので、女性だけで男性向け創作同人誌を作っている感じに置き換えればわかりやすいのかも…(ちがうか?)

■仕事へのプライド、そして自分探し

最後にちょっと今までのほんとは違うけど、個人的に好きな作品を…

今度の舞台は、AV監督をする羽目になる女性のお話!

キナコタイフーン 渡辺ペコ(著)


独特の「性感覚」を作品の中に取り入れる作家、渡辺ペコ氏の異色作。

映画際での受賞を機に映画監督デビューを果たす、望月キナコ(♀)。
しかし、実際の現場で待っていたのは、自分の思い通りにいかないスタッフに、政治的な問題ばかり…
人望もお金もなくなりますが、何とか映画を完成させます。しかし、できあがった作品は他の人が勝手に編集した別の作品に… 怒りが頂点に達したキナコは関係者とトラブルを起こし警察沙汰になり、自分のふがいなさを感じるキナコ。

そんなときに、キナコに映画を撮ってみないか?という誘いがかかる…

なんと、その映画は「AVポルノ映画」!



23歳、処女のキナコはその申し出をいったんは断りますが、虚勢を張って生きてきた自分の人生を振り返り、1つの変化、新しい自分探しのために制作を引き受ける決意します。



とはいえ、いきなり監督は無理なので、助監督で参加する事になるのですが、なにしろ初めてのAV撮影現場、比較的ノーマルな作品とは言え、初めての「」の現場を直視できず、撮影中に戻してしまい、撮影は中止、以前と変わらずまたみんなに迷惑をかけてしまいます。

しかし、今までと違う現場。やや理不尽なことが多い現場にあって、今まで自分のしてきた行動が逆によくわかり、撮影に関わるいろんな人の気持ちが多少なりともわかってきたキナコ。

そんなおり、監督が怪我で撮影できない状態になり、急遽代役としてキナコが監督をする羽目に!

自分の責任も感じ、今まで以上にやる気を出すキナコですが、やはり「ポルノ」という題材にはどうしても抵抗感があります。



その不満をダイレクトに伝えると、監督は自分の取りたい「エロ」を追求できる醍醐味がある!と、逆に諭され、キナコは1人その難題に立ち向かうことになります。



必至にシナリオを書き上げ撮影臨むが、男優が急に勃たたなくなったり、女優が言うことを聞かなかったりと、やはりトラブル続き…

それでも、なんとか仕上げるが…

もちろん、この作品のテーマは「エロス」ではない!
エロスを作り出す現場を通しての、キナコの「人とどう関わっていくか?」「自分は何が作りたいのか?」などの青春グラフティーだ!!

しかも、もちろん自分から望んだ現場ではないが、そこで自分をどう見つめ直すか、何を発見するかは、ポルノの現場でなくても、仕事をしていれば一度は考える悩みでしょう。

ただ、そういう話を考える上で、AV監督という設定を持ってくるのが、渡辺ペコらしい、というばそうかもしれません。

2巻ではいよいよ、仕上げたAVが発売!となっているがいつになったらでるんでしょう?(^_^;

■どんな仕事でも…

無理矢理まとめると、意図しない仕事を振られてたり、何で私がこんな仕事に、という現場にかり出され、最初は戸惑い、不安、嫌悪などが有るが、どんな仕事でもそこに従事して、自分を見つけそれを必要な人に喜んでもらう、という事もある、と言うことかもしれません。それが、アダルト産業においても…

といっても、人生そんなに簡単に仕事にやりがい、生き甲斐、喜びを見つけられるわけではないのは当然の事かもしれない(^_^;
そんな気持ちを少しでも和らげる、もしくはきっかけにしたい方は是非読んでみてもいいかもしれません〜
 
130 ero

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