ども、
稀見理都です。
クリスマスも終わっても、我々には今年の締め、最も大切なイベントがまだあるのです! そうです、31日まで気が抜けません!
確か、去年のこの時期に酷い風邪を引いてしまい、なんとかコミケには参加したのですが、もう病み上がるどころか正月まで引きずってしまい、そのまま強制寝正月!という、最悪の年明けになってしまったんですよ。というわけで、今年はコミケが終わるまでは気を抜かず、健康管理にも気をつけていこうと思っています(笑)
さて、もう年の瀬。恒例になっている「成年コミックデータ」をいろいろまとめてみたので目立ったものを眺めて、1年のエロマンガを振り返ってみましょう!
■未曾有の大災害、世界経済不安、出版不況の中で…
さて、まず最初は「年間成年コミック発行数」を見ていきましょう。いつも通り、コミックデータのソースは「
マンガ王倶楽部」の発行リストを
参考にさせていただいています。データは全て2011年1月から
12月までのデータになります。
あと、このデータは同じ本でも、
おまけ付きと無しで発行している場合2冊とカウントしています。ISBNが違うものがふられているので、あくまで「特別版」として別の本としてカウントしています。2001年から同じカウント方法です。
(ただしサイン本とかを特別に別売りしている場合はカウントしていません)
では、さっそくデータを見てみましょう。
今年は総冊数は575冊。去年の600冊よりは少ないですが、特に急激に少なくなったという感じではなく例年の誤差の範囲ではないでしょうか。また今回はアンソロジーの推移も載せてみましたが、ここ数年は100冊前後を推移している感じです。
まー誤差と言いましたが、むしろ大震災があり、紙や流通の混乱があった上でこの数字なので、かなり検討した方ではないでしょうか?
ま〜あくまでタイトル数の推移なので、総発行部数に関してはわからないので、細かい部分までは分かりませんが…。
ちなみに、2011年月別の発行数の推移も見てみましょう。
この表をみる限り、震災後の4月、5月も特に発行数が激減しているわけでなく、比較的予定通り発行されていることがわかります。しかしこの裏ではスケジュールの進行や、印刷所とのやり取りなど、編集、流通に係わる人の大変な努力があったのではないかと個人的には思っています。本当に頭の下がる思いです。<(_ _)>
■今年もコアマガジンが強い!
ここで今年発行されたアンソロジーを除く、マーク付き成年コミックタイトルと、著者、出版社のリストを載せてみよう。
長いリストでしたが、何とか載せてみました(^_^;
で、出版社別でランキングをとってみると、今年も去年に続き「コアマガジン」が1位。以下、常連が並ぶ中「冨士美出版」さんが少しランクを落としています。
4年前ぐらいまで1位の常連だった「松文館」さんはかなりランクを下げてしまいました。
その代わり、相変わらず「ティーアイネット」さんと「ヒット」さんはまだまだ勢いが落ちないで大健闘という感じです。やはり勢いのある出版社と言っていいでしょう!
■ライバルがどんどん現れる!!
さて、次のリストは作家さんには非常に不評なリスト。そう、今年初めてマーク付きコミックを発行した、言わば「新人」リストになります。
ただ、このリストだけはかなりマンパワーというか、手作業で調べた部分がありますので、漏れがあったり、ミスなどがあるかも知れません。(もし、ミスなどがありましたら連絡いただければ幸いです)
今年は89名の新人が初めてマーク付きのマンガを出しました。月に7名ちょっとも新人が出ている計算になります。ただ、どう考えても新人じゃない名前もあるかも知れませんが、これはあくまで「マーク付きを初めて出した」という意味なので、本当の新人数というわけではありません。
それでも、去年は100人越えをしたので新人は減ったことにはなりますが、それでもどんどん新しい作家さんが出てくるというのは、現役作家さんにとっては脅威になるかも知れませんね(^_^;
■アンソロジーの傾向
今年は今までやったことの無かった統計を載せてみます。作家の出す単行本ではなく、「アンソロジー」に限ってのリストです。下のリストは、今年発行されたマーク付き、無しも含んだ、アンソロジーの総リストです。全部で102冊あります。
さて、このリストから何が見えるでしょうか?
「アンソロジー」はエロの全体のフェチの傾向を見るバロメータとも言われています。タイトルを見る限り「ロリ」は相変わらず強いです。でも、今年目立ったタイトルは、やはり「男の娘」「性転換」などの大きな枠で、特殊な性別意識、などを感じさせる(
ジェンダーマンガ)アンソロジーが目立った気がします。その裏で「ふたなり」が極端に減っている部分も個人的には注目でしょうか?(^_^;
単行本では流行っていると言われている「人妻もの」はアンソロになると急に減ってしまいます。その代わりニッチな「貧乳」「触手」などは少ないながらも頑張っている感じはしますね(笑)
その他、アンソロと言えば「アニパロエロ」、そして
KTCさんの「ゲーム系闘う娘」系ももちろん頑張っていますよ!
下の表は、アンソロジー出版数の出版社別のランキングになります。
単行本とはまた違う傾向がよく現れています。
このジャンルでは近年KTCさんが強かったのですが、今年はオークスさんが圧倒的に多く、エロマンガの読者層を微妙に変えてきている戦略が分析できます。
ま〜この他にもいろんなデータを出していろいろ分析できたらと思っているんですが、まだデータをどう集めて、どうまとめるかなど、結局システムがうまく出来てないため、来年の目標に持ち越しになりそうです。ほんと、できるできる詐欺で申し訳ありません(^_^;
■コミケ宣伝
さて、あと2日でコミケです。私は31日ですが、最後にコミケでの販売物宣伝。
年の最後にお待ちしています( ^_^)/
エロマンガノゲンバ Vol.5
2011年12月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
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インタビュー特集!
その他の現場!
- トキワ荘プロジェクトに潜入!
- 「エロチャリ」は如何にして制作されたのか?
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「COMIC ZIN」さん「とらのあな」さんで委託中です。
※ 在庫がない場合もあります。書店委託は、定価より若干高めになります。
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エロマンガノゲンバ Vol.4
2010年12月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
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インタビュー特集!
- 鬼ノ仁
- Cuvie
- 井ノ本リカ子
- Benny's
- 新堂エル
その他の現場!
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「COMIC ZIN」さん「とらのあな」さんで委託中です。
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エロマンガノゲンバ Vol.3
2010年8月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
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インタビュー特集!
その他の現場!
- エロ本ができるまで(赤月みゅうと)
- 携帯エロマンガの現場
- 納本の現場(国会図書館に同人誌を!)
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「COMIC ZIN」さん「とらのあな」さんで委託販売中です。
※ 在庫がない場合もあります。書店委託は、定価より若干高めになります。
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エロマンガノゲンバ Vol.2
2009年12月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
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インタビュー特集!
その他の現場!
- 図書館の現場(国会図書館、米沢嘉博記念図書館)
- イベントの現場(三峯徹、貧困問題)
- 座談会(米倉けんご大好き女子座談会)
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「COMIC ZIN」さん「とらのあな」さんで委託販売中です。
※ 在庫がない場合もあります。書店委託は、定価より若干高めになります。
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エロマンガノゲンバ Vol.1
2009年8月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
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インタビュー特集!
その他の現場!
- マンガ制作の現場(みたくるみ、URAN)
- 表現の現場(規制問題)
- 販売の現場(漫画王倶楽部)
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現在絶版中です。今のところ再版の予定はありません。
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