ども、
稀見理都です。
開設してまだ2ヶ月足らずというのに、いつの間にか
10万アクセスを越えていました。ほんと、あまり更新しないサイトではありますが、これほどの人に来ていただき本当に嬉しく思います。
今後はもう少し、更新度を上げてより面白いと思ってもらえる情報を書いていければと…(^_^;
ハイ、がんばります。
今日のテーマは「英語で読めるエロマンガ」です。
| DOMIN-8 ME! (著)TAKEMURA SESSYU | |
マンガはすでに英語でも「manga」と呼ばれるぐらい世界共通語となっていますが、じゃエロマンガはどうなんでしょうか? アメリカのオタクはすでに「ero」「guro」(エロやグロ)などの言葉を好んで使っていますが、まださすがに「ero manga」はそれほど一般化はしていないようです。
エロアニメを「hentai(ヘンタイ)」と呼ぶことは日本人でも知っている人もすでに多いとは思いますが(しかし、最近ではhentai = エロアニメ、と
言うわけではないようですが)、エロマンガという言葉がまだ一般化していない理由は、そもそもアメリカなどで日本のエロマンガがあまり流通していない事が理由だと思われます。
あくまで、流通していないだけで、いわゆるスキャンzipなどはアングラで出回っているのですが(アニメの
ファンサブに近い存在)正規に版権を買ってエロマンガを出版する出版社が少なく、流通が少ない故に、言葉自体もあまり浸透していないのかもしれません。
しかし、少ないながらも日本のエロマンガの版権をとって翻訳して出版している出版社があります。アメリカの出版社「
Eros Comix」は主にアダルトコミックを販売している出版社で、日本の正規のエロマンガも少ないながらも販売しています。
なんと、このアメリカ版のエロマンガはアマゾンでも購入可能なので、日本でも購入可能なのです。と言うわけでさっそくオリジナルとの比較を行ってみました。
■装丁の比較
「Eros Comix」が版権を得て出版しているエロマンガはコアマガジンから「
ピンクスナイパー」「
TAKE ON ME」の2冊、富士美出版から「
ミルクママ」の1冊になります。(ただし日本で正式なISBNコードの付いたエロマンガと言う意味)
形態はアメリカの単行本 Paper Back ですが、紙質は非常にいいです。もしかしたら日本のものよりいいかもしれません。ただし紙の厚さが薄くて本全体の厚みも少し薄く、やや光沢がきつい感じです。
一番最初の写真を見てもらえばわかりますが、表紙はかなり光沢がきつめで、エロマンガの雑誌のような光り方をしています。
わかりにくいかもしれませんが日本版と海外版を並べてみました。
どちらも色合いはだいぶ違います。黄色が強かったり、赤が紫っぽくなっていますが、基本的な構図はあまり変わっていません。ただ「ピンクスナイパー」のタイトルの濃さが海外版だとかなり薄いです。あまり日本語を前面に出さない工夫でしょうか?
ただ一番の特徴はカバーです。
表紙をめくると、一見取れそうな折り目があるのですが、これが表紙と一体化していて、かつそのまま1ページ目が始まります。
というか、日本と違い Paper Back なので、単行本に帯び、もしくはカバーはありません。全てが一体化されています。このへんは一般的な Paper Back に準じています。
裏表紙も基本は同じですが、「TAKE ON ME」だけは違いました。日本版は日本語が多いせいか、海外版ではそのへんは削られています。
そろそろ突っ込んだ方がいいと思いますが「TAKE ON ME」は海外版だとタイトルが違います(^_^;
海外版では「DOMIN-8 ME!」と変更されています。この辺はさすがにネイティブではないので、微妙なニュアンスの違いがわからないので何とも言えませんが、こっちの方がしっくり来ると言う事で変更になったのだとは思います。
ただ、この「DOMIN-8」という言葉はややスラングで、簡単に言うと domin-8 = domin-eight = dominate(支配する) という意味らしいです。そう言われてみたら「Take On Me!」よりは何となく、エロさが増したような気はします(^_^;
そして、文化的な要素を配慮した説明が本の最終ページに載っています。
もともとアメリカンコミックは左開きが基本なので、日本の右開きになれていない読者が間違って最終ページから開いてしまったときの配慮がなされています。しかも、マンガのコマの読み方についての説明も付いています。エロマンガを読むためにこんなに親切にしてもらえるなんて、嬉しいやらちょっと気恥ずかしいやら(笑)
■内容の比較
さて一番気になるのは、やっぱり中身でしょう(^_^;
普通のコマはいたって普通に訳されています。ただ擬音や、漢字で書かれている看板、文字などは修正なしで、その代わりに英語で注釈があります。
では、あの単語はどう訳されているの? エロい単語ってどんなの? と、いろいろ気になる部分を見てみましょう。
まずはピンクスナイパーから…
特に気になっていたのが、こういう淫語ばかりで構成されているフキダシでした。ようは、なるべくニュアンスを残して正確に訳すのか、それとも全く違う感じになるのか? という部分でしたが、全体的に
こんな感じでした。
「ちんぽ」だろうが「ちんこ」「ちんちん」だろうが基本は「COCK」になります。ただ「DICK」も多いですがこの辺の使い分けはよくわかりません(^_^;
「まんこ」も基本は「PUSSY」がほとんどで、そんなにひねりはないです。
ただ、このコマを見てもらえばわかりますが、正確な訳ではありません。
「
おチンポでぇ… キミのおチンポで先生を… イかせてぇ〜〜っっ!」が「
Y-YES! MORE!! FILL MY PUSSY UP! AHHN! RAM YOUR COCK INTO MEEEE!」となっています。
この辺は、直訳したらアメリカの女性が実際はこんな事は言わない!となり萎えてしまうために、実際に言いそうなフレーズに変換しているんだな〜と思うしだいです。(^_^;
確かに、日本語の特殊なニュアンスをわざわざ残して訳す意味はないですので、あくまでアメリカ人にとっての「
実用性」を重視するわけです。
ただ、では、みさくらなんこつ氏のみさくら語がこういう普通の英語になってしまうと、彼のマンガの魅力が半減してしまう気がするのは私だけでしょうか?(^_^;
この場面も「
バッキバキで先っぽぬるぬるぬるですっ…」という部分が
単にでかくて硬い!と言う表現だけになってしまっています。個人的にはぬれぬれと言う部分が醍醐味なのに、ここを飛ばされるのはさみしい感じです。
アメリカ人は濡れるという表現にリビドーを感じないのでしょうか?(^_^;
さて、皆さんお待ちかねの名シーンです。
「
チンポ生え薬ーーーっっっ」は「
A DICK-GROWING SERUM!」となっています。薬という部分から
血清となってはいますが、何となく伝わる気はしますね。この辺はネイティブの方に是非聞いてみたいところです(^_^;
でも、やっぱり日本語の独特の言い回し、隠語の威力は大きいです。
「
搾乳」という単語が単に「
MILK ME」になってしまうと、やはり威力が半減です(え、私だけ?)。搾乳という独特の言い回しがこのコマの最大のリビドーですが、英語ではこういう「言葉」で萌えさせる工夫というのはあまりないのでしょうか?
次に「TAKE ON ME」を見てみましょう。
大野さんのお姉さんが中出しでイクシーンですが、なんと英語では「一緒にイク!」という表現でしかないです。
すなわち、英語には「
中出し」という言葉に秘められたリビドーがないんだと思います。主に顔射を意味するスラング cumshot などはありますが、中出し、外だしをあまり区別しないんでしょうか? 基本的に言葉はあるとは思うんですが、あえて使わない部分はそこにリビドーを感じない理由があるような気がします。
このシーンは「
カリ」の訳が気になったので調べたんですが、単に「HAEDER」で済まされています(^_^;
英語は専門用語は実は少ないんですかね? 裏筋、割れ目、などの細かい部分はあるとしてもあまり使われないのでしょうか? 教えてネイティブのエロい人(笑)
■英語版から逆に読み取れるJAPANエロマンガ
のだめカンタービレで、のだめがフランス語を大好きなアニメのフランス語版から学ぶという、オタクとしての語学習得の一例を示しましたが、確かに好きなエロマンガ故に、
内容が実にすんなり入ってくるのは不思議です(^_^;
しかし、英語版の翻訳されたエロマンガを読んで感じたことは、日本語特有の「
語感」というものが如何にエロさを醸し出していたと言うことでしょうか。同じ「ペニス」を示す言葉でも実に多種多様な使い分けをし(もちろん、英語にもいろいろありますが)、それが理解できる故に感じるリビドーもあると言うわけです。
また、「
擬音」(くちゅくちゅ、くぱぁなど)も実に大事でしょう。英語版ではフキダシ以外の日本語は翻訳していないので、そのへんの感覚がうまく伝わっているのかがとても気になります。男は視覚で感じる!とはよく言いますが、外国語版を見て改めて、
言葉がどれほどの威力を持っているかと言うことに気づかされます!
日本のポルノには「言葉攻め」という攻め方が比較的一般的に使われますが、確かに外国のAVを見ていても、OH!! AYEE!! ばかりで、あまり言葉を大事にしていないような気はします。やはり動きの少ないマンガでは特に言葉が作り出すエロスというものが大事なのだと…
■その他のエロマンガ
「Eros Comix」以外に日本のエロマンガを出版している出版社がもう一つあります。
「
Icarus Publishing」という出版社も日本のエロマンガを積極的に出版していますが、単行本という形ではなく、
雑誌という形で出版しているものが多です。「Comic AG」は雑誌形式で定期的(月刊)に発売しているエロマンガ雑誌です。
こちらはアマゾンなどで直接買うことができないので、まだ中身を見たことはないですが、見てみたいのは確か…
でも、日本への通販はしていないみたいなので、どうしようか困っているが、誰かいい方法を教えてちょ〜(^_^;
(個人輸入代理店を使えばいいのか?)
ただ、最初に紹介した3冊のエロマンガは日本のアマゾンでも購入可能です。エロマンガで英語を
習得したい方、コレクターズアイテムにしたい方などは是非!
ちなみに、日本円で1,800円ぐらいです。でもって、なんと
無修正です。(^_^;
日本で合法的に無修正のエロマンガを購入できる唯一の方法なのかもしれません(笑)