「エロマンガノゲンバ Vol.6」のゲス...
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2012
たけのこ星人先生 インタビュー
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大阪へは年に2回ほど即売会に参加するために訪れている。そして即売会の打ち上げで彼に会ったのも決して偶然ではなかった。

そう、そこにいたのは、大人数の飲み会(40名以上)で多くの歓声に迎えられ乾杯の音頭をとる、たけのこ星人先生だった。

こ、この人が大阪のエロマンガ作家を牛耳っている若きリーダーか!(;゚∀゚)=3 と思うぐらいの人気者で誰からも愛されるキャラは、先生のマンガに出てくる人物そのものだ!

そうだ、私はすでに先生のマンガで先生に会っていたのだ。エロマンガの枠にとらわれない斬新な発想! 読者、仲間を喜ばせるサービス精神! そうか、たけのこ先生はここにいたのか!インタビューしていいんだね?(佐為)( ノД`)シクシク…

という訳で、普段私の質問を軽くかわしてはぐらかす、たけのこ先生の秘密を全部明らかにすべく、大阪、北新地へ潜入した!

インタビュー地 大阪北新地


ゲストプロフィール
たけのこ星人(たけのこせいじん)

2005年7月「ネットランナー」内の1Pマンガで商業デビュー。同年、キルタイムコミュニケーション発行のアンソロジー「闘姫陵辱7」にて成年マンガデビュー。エロという枠にとらわれない、面白いマンガを描く事をモットーとし、いつも読者をあっと驚かせるエロマンガ界のトリックスター! 人望があり明るくみんなのアイドル!でも待ち合わせ時間には常に遅れる…。


たけのこはそこまで好きじゃないんですけどね(´∀`)

稀見:もう録音始まっています!
たけ:自己紹介していた方がいいのかなー? たけのこ星人でーーす(´∀`)ノ
稀見:今日は、予定通りたけのこ先生が遅刻して、15分遅れでインタビューを開始しています。よろしくお願いします<(_ _)>

また、特別見届け人ゲストとして、私が関西に行った時によくお世話になっている、鰻丸先生にも来ていただきました。
鰻丸:よ、よろしくおねがいいたします...。

ゲストプロフィール
鰻丸(うなぎまる)

現在コアマガジン、フレックス コミックなどで活躍中。たけのこ星人先生とはほぼ同期で、大 阪で行われる飲み会の幹事仕事には定評がある。現在サバゲー にハマり中!

たけ:鰻丸さんとはイベントの節目節目でだけ会うんですよね。鰻丸さん、東京にはよく行くのにー!
鰻丸:そ~んなことは.........、ないよ(笑)
稀見:ではペンネームの由来を聞きましょう!
たけ:散々いろんなところで言ってるんですけどね。
稀見:ホームページに書いてありますよね。
「桃鉄」(桃太郎電鉄)をするときに、本名に「たけ」の文字が入っていたので、もじって「たけのこ社長」って付けたんですよね? 
その「社長」の部分を入れ替えて、「たけのこ星人」にしたって...。
たけ:そうですね! 当時、「これ、見た目がいいじゃーーん!」って! 
あだ名が「椎茸」とか「松茸」だったりしたんですけど、その時たまたま入力したのが「たけのこ」だったんです。......それを書いてたのは多分昔のサイトですね。
鰻丸:へぇ~~~。
たけ:たけのこはそこまで好きじゃないんですけどね(´∀`)
稀見:ええぇ~(;´д`)、それは残念です~。
たけ:どっちかというと「たけのこの里」と絡められることが多いですねー。
稀見:で、ペンネームを付け始めたのはいつ頃だったんですか?
たけ:いつ頃なんでしょうね? 中学の時には使っていた気はしますけど。たぶん、世の中に一番最初に名前がでたのは投稿ハガキじゃないすかね?

あ、投稿ハガキ持ってきましたよ!!(`・ω・´)ノ
鰻丸:えっ!? 投稿ハガキって、投稿したらなくなるんじゃないの??
たけ:あのー、僕、投稿する前にコピーするんですよ。
一同:おおおおぉぉ~~(大量に出される、投稿ハガキのコピー)
鰻丸:めっちゃうまいやん! でも、今と全然ちがうやん!
たけ:僕の中ではあんまり変わってないんですけどねー。「阿吽」に出したのが多いですね。これもそうですね、これも、これは「ゲーメスト」、これはボツ、「ドラゴンマガジン」、「ドリームキャストマガジン」...

(1枚ずつ解説が入る、5分経過...)

鰻丸:めっちゃあるやん! しかも、全部覚えてる...(;゚∀゚)=3
たけ:自分の絵を見返すのが好きなんですよ~(*´∀`*)
稀見:ボツというのは、投稿したけど掲載されなかったという意味ですね!
確かに名前が「たけのこ星人」になっていますね。

先生がゲーム好き、というのはわかるんですが、何で「阿吽」だけエロマンガ雑誌に投稿していたんですか?
たけ:難波のPITというゲーセンにコミュニケーションノートがあって、そこでいろんな人と知り合ったんですが、その仲間で「阿吽」という雑誌に投稿するのが流行っていたんですよ~。
稀見:流行っていた??
たけ:「阿吽」って「大阪府」とかの部分を投稿者がイジれるんですよ。
だから、そこにゲーセンの名前を入れて「PIT組」という感じでみんなで投稿していたんです。と言っても自分はPIT組という括りではほとんど出してなかった気がしますけど。そのノートで阿吽という雑誌を知ったんですが、当時は投稿ハガキのコーナーで「阿吽のすきま」というコーナーがあって...。
稀見:ああ~昔の阿吽は、投稿ページが凄く多かったですよね~~(^_^;
たけ:そうそう、もう1本マンガがあるな~と思ったら全部投稿ページ(笑)
で、送ったらだいたい載るんです! それが楽しかったんです。

「阿吽のすきま」は今も健在。でも、ページ数は激減w


稀見:昔の阿吽の編集部は投稿ハガキから、作家をスカウトしていたという話も聞きましたが...。
たけ:ぼくは全くなかったですー(*´∀`*)
阿吽といえば、友達の作家と二人でFateの合同本を作ったんですよ。で、彼は人気作家やから同じ量の本をスペースに置いたんですけど彼の方が最初に売り切れたんです。

なので自分のブースで余っている本を友達のブースに持っていって少しダベってるそのタイミングで「すいません、たけのこ星人先生っていらっしゃいますか?」「はい、僕ですけど...」「すいません、阿吽の編集の者ですけど...」ええぇぇ~ここで!?ってなって。
稀見:それは、コミケですか?
たけ:コミケです。さすがにその時は余裕がなかったので、それで終わってしまいましたねー。
稀見:余裕というのは時間?
たけ:僕、手が遅いので。余裕があったらコア以外でも描いていると思います! 
その時も仕事がなければ受けていたとは思います。僕が断っている理由はスケジュールが空いていないから、間に合わないからですからねー。
稀見:では、「阿吽」に投稿していたのは、お気に入りの作家さんが居たからという訳ではなく、仲間内で投稿が流行っていたからという理由だったんですね。
たけ:そうですねー。あ、でも師走の翁先生はめっちゃうまかったので記憶に残ってます。あと道満晴明さんですね! 当時、日記マンガを描かれていたんですよ。それが強烈に面白い!! 
日なたの窓に憧れて」というマンガなんですが、もう何度も読み返しました。

「日なたの窓に憧れて」(著:道満晴明)


稀見:投稿が好きで、それが載ってはそれを眺めるのが大好きだったと...。
たけ:そうです! 他の作家さんって、昔の作品を見たくないってよく言うじゃないですか? 
僕は昔の絵を見るのは苦じゃないんですよ。
鰻丸:僕もそんなに...。
たけ:え、そう? でも、そんなに気にすることはないと思うんですよ。昔の絵を見たら「あ、俺、成長したな~(*´∀`*)」とかいろいろわかるし、「そうか、当時はこんなに頑張って描いていたんだ~」って(笑)

このゲスト原稿がなかったら、僕はコアで描いてなかった!


稀見:では、次はデビューのきっかけですね。これは、一般(非エロ)と、エロの2つに分けて、経緯を聞きたいと思います。
まず、一般ですね。一般の方が先になるんですが、ちょっと特殊で、これは「ネットランナー」になりますね?
たけ:すごいですよねー。ちゃんと用意してますもんね。
稀見:これですね、「mixiたん」のマンガですね。これは、どういう経緯でオファーが来たんですか?
たけ:僕はmixiには結構早いタイミングで参加していたんですよ。で、友達の赤人くんが、「こういうのは早い者勝ちだからmixiたん作ろうぜ!」って言って、まずコミュニティーを作ったんです。
稀見:このころは「○○たん」というのが流行っていた頃でもありましたからね~。
たけ:そのコミュニティーを見て「ネットランナー」の人がフィギアにしませんか?って声をかけてきたんです。 今日持ってきました! これです!

「mixiたんができるマデ」(ネットランナー2005年8月号)


mixiたんのフィギアのパッケージ


一同:なに~~!
稀見:え、未開封? これ、開けちゃっていいんですか?
たけ:はい、かまいません。
鰻丸:ああ~商品価値が一気に下がる(^_^;
たけ:大丈夫です。これヤフオクで数百円で出てますから!
稀見:「ネットランナー」に載ったマンガの方は、描き下ろしですか?
たけ:はい、資料見ながら描いたんですよ~。
鰻丸:これデザインしたのはたけのこ先生なんですよね?
たけ:僕が最初にこういうキャラの絵を描いて、それを元にザンクローさんがフィギア用に絵を描いたんです。で、ついでなのかよくわからないですけどマンガの仕事が来たという。 だからこのマンガ、頑張って自分なりにザンクローさんっぽい絵を描いたんですよ。
稀見:一応、このマンガがオファーをもらって、原稿料が出た最初のマンガだったと。載った時はどんな感じでしたか?
たけ:どうだったっけな~。 
でも、お金もらえるのは嬉しいなって思いながら描いた記憶はあります(笑)
稀見:次が成人マンガデビューですね。
マンガとしてはこちらの方が正式な形でのデビューとも言えますが、デビュー作はキルタイムさんのアンソロ「闘姫陵辱7」収録の『DRAGONSLAYER』になりますね?

成人デビュー作「DRAGONSLAYER」KTC


たけ:これ、赤津豊さんっていう知り合いに手伝ってもらってるんですよね。
好きな様にいじってくれていいですよ、ってこの部分(マンガの一場面)のトーンをお願いしたら集中線がついて返ってきたりとサービスしてもらいました!この時は自分がよくわかってなくて、デジタルトーンですけど、A5原寸サイズに線数60でトーン貼ってるんですよね。
鰻丸:ええぇぇぇぇ!!!(;゚∀゚)=3
たけ:本になった時に他の人に比べてトーンが粗いな~って。その時初めて線数のことを学びました!
稀見:これはどういった経緯でオファーされたんでしょうか?
たけ:普通にメールが来ましたね。何を見て来たのかよくわからないんですが...。
「う~ん、エロマンガかぁ~、大丈夫かな? ま、いっか~」って感じで。
稀見:じゃ、何を見てオファーされたというのは全く知らされないで、とにかく描いてみませんかという感じ?
たけ:たぶん、当時くまっちさんの同人誌にエロ原稿を少し描いていたからかもしれませんねー。くまっちさんが孕み系作家さんなんで、喜んでもらえるだろうと孕み絵を多めに描いてた時期ですね。
稀見:同人誌でエロを描き始めたのはいつ頃なんですか?
たけ:いつ頃なんだろう? 
あ、そういえば言われたので、同人誌いっぱい持ってきたんですよ(`・ω・´)

僕個人が一番最初に出したオフセットの同人誌は「ストリートファイター3」ですね。あ、こっちが僕が最初に作ったエロの個人誌です...。2004年ですね、意外と早かったですねー。
(しばし、たけのこ星人先生の昔の同人誌をみんなで堪能~約20分)

最初に作ったエロの個人誌「きみのうちゅう」


小学生〜中学にかけて描いたマンガノート


あと、これ小学校の時に描いていた大学ノートに描いたマンガです。
一同:おおおぉぉ!!(;゚∀゚)=3
たけ:見て下さい、これ! 小学校から高校になるぐらいまで描いていたマンガで、たぶん50冊ぐらいあるんです!(`・ω・´)
稀見:これは、とにかく家で、ダッーっと描いていたんですか?
たけ:いや、授業中に延々描いてました(笑)
鰻丸:え、なんか、字綺麗やん? 小学生だよね?
たけ:小学生高学年のころかな? でも、字はこの頃から逆に変わってない...。今もこんな感じ。
稀見:No.26とか書いてますね...。これは26冊目って事ですよね?(;゚∀゚)=3
たけ:そうですね。でも、さっき自分の昔の絵は見ても大丈夫って言ってましたけど、これはさすがに恥ずかしいです(;´∀`)
一同:(*´∇`*)
鰻丸:いや~ちゃんとマンガの形になってる! 凄いね~(;゚д゚)
たけ:この頃の自分は凄かったですよね! 頑張ってますよね!
稀見:この頃はこの、目指せマンガ家というよりは、こういう創作が楽しくて描いていた感じですね?
たけ:そうですねー。マンガ家になれたらいいな~ぐらいの感じで。どちらかというと人から反応をもらうのが楽しかったですね。喜んでもらえるのが好きだったから描き続けたんだと思います。
鰻丸:いや~尊敬したよ! 自分、こういう事してなかったから...。
たけ:鰻丸さんはビジネスライクな印象は確かにありますけど(笑)
鰻丸:いや~~ヽ(*°ω°)ノ でも、うち兄妹が居るんですけど、妹が同じようなことやってました。
でも、僕はやってなかったんです。でも、妹は今OLしてますが(^_^;
たけ:なんかインタビューの流れ、全く無視してますよね? だ、大丈夫ですか?
稀見:大丈夫です、ガンガン編集します!(`・ω・´)
たけ:同人誌の話に戻りますが、思い出の同人誌があるんです。

僕、コンパイルが大好きだったんです。当時コンパイルに「むらさき朱(むらさきしゅ)」さんが居て、すっごく輝いていたんですよ。「コンパイルクラブ」というゲームショップとかで無料で配られていた小冊子があって、そこに「むらさき朱」さんがよくマンガを描かれていたんです。

コンパイルクラブ (コンパイル会報誌)


で、20才も半ばを過ぎた頃、えずろくさん経由で「むらさき朱」さんと知り合って、ゲスト原稿を頼まれたんです。当然テンションも上がって気合を入れて描いたんですよね。むらさき朱さんが陵辱系の同人誌を描かれているので、自分も頑張ってそれっぽい原稿を4P描きました。その同人誌がこれです。当時デジタルでトーンを貼ってたんだけど、ゲスト原稿の依頼内容はアナログ原稿だったので、じゃあ試しにアナログ原稿やってみるかーと思って描いたんですよ。

ゲスト原稿を描いた同人誌「祀の唄」


で、この4Pの原稿を見て、コアマガジンの三橋さんが声をかけてくれたんです。
一同:へぇぇ~~~(´・ω・)
たけ:だから、このゲスト原稿がなかったら、僕はコアで描いてなかった!
稀見:このゲスト原稿は2005年なので、もうデビューしていた頃という事は、もうこの時点でコアさんと繋がりがあったわけですね!
たけ:むらさき朱さんから同人誌をもらった三橋さんが、僕に声をかけたいんだけど? みたいな感じで、むらさき朱さん経由で僕に声がかかったんです。

ただ、その直前に「ペンクラ山賊版」さんからもオファーが来たんです。あ、辰巳さんですね。
なので、辰巳さんの方が先だったので、まずペンクラで描いてから、そのあとコアで描きます!ってしばらくは、平行して描いていたと思います。
稀見:いきなりのモテようですね!
え~と、この頃は、キルタイムさんを計4本で、あと「オークス」でも1本描かれていますね。
たけ:これも何を見て声をかけていただいたかわからないんですが、1回だけ描いていますね。キルタイムを3回、そしてペンクラ、そしてまたキルタイムで、そしてコアに入ったんです。で、しばらく山賊版、メガストア、山賊版、メガストアと続いて、このあたり(2007年あたり)でコアのスケジュールがきつくなってきたんですよね(笑) 
僕の中では未だにペンクラで描くつもりはあるんですけど...。
でも、ま~一番の理由は、僕の手が遅いことですね!

だから、手が速かったらずっと平行して描いていたとは思います。当時は「ペンクラ」の方をラブラブ路線、「メガストア」の方を陵辱路線でって感じで分けて描いていたんですけどね~。自分の中ではちょうどいい気持ちの切り替えタイミングだったんですけども。
稀見:ようやく見えてきました!! ようするに、キルタイムさんを皮切りに、2005年から一気にたけのこブームが到来したわけですね! キルタイムさん、辰巳さん、オークスさん、コアマガジンさんと立て続けにオファーされるなんて、たけのこさんの時代が来たんですよ!!ヽ(*°ω°)ノ

何を見てきてくれたかは不明なところもありますが、皆さんが一気に注目したのは確かですね!
たけ:そ、そうなんですかね~(;´∀`)
稀見:ま~遠方(大阪)という事もありますが、皆さん基本はメールでのオファーですか?
たけ:そうですね全部メールだったと思います。原稿のやり取りも基本メールでしたね。
稀見:担当さんと会うことはあまりなかった?
たけ:辰巳の担当さんに会ったのは1回だけかな? 
ペンクラで最後に描いた原稿の後ぐらいに会いませんか?みたいな話があって、「じゃ次はこういう話を描きましょう!」「はい、そうしましょう!」となって、まだ描いてない...と。

だから自分の中ではその話はずっと残ってるんで描きたいんですよ!
なんか、皆さんは僕はメガストア1本の作家だと思っている人が多いかもしれませんが、僕の中では未だにペンクラでも描く気は残っているんです。
稀見:これは作品リストを作っていて気づいたんですけど、未収録作品結構あるんですよね~。
だから、なんで単行本出ないのかな~って、集めて出せばすぐ出せると思うんですが?
たけ:あ~そうですね、でも1冊はもうすぐ出るんですよ!
稀見:おお!(;゚∀゚)=3
たけ:7月に出るんです。 
でも、単行本作業全然進んでいないですけどね(`・ω・´) 
三橋さんが「単行本作業進んでいますか?」「進んでないです!」「えっ!(; ̄Д ̄)」って言ってましたけど!
稀見:たけのこ先生のスケジュール管理は大変だ...(^_^;
鰻丸:しっかりして下さいよ!(;゚∀゚)=3
たけ:なんか今日(5月中旬)ちょうど単行本を出すかどうかの最後の会議するそうですよ。今日で決まるみたいです。今日の夜には会議が終わるので、そのくらいには連絡くれるみたいな事は言ってました。

で、次の単行本は来年に出しましょう、って事になっていて、次の本も早めに出る予定ですよ。
稀見:おおぉ! それはコアだけの作品で?
たけ:そうです。コアさんだけで20本ぐらい溜まっていたので...。
稀見:というか、逆に何で今まで単行本出さなかったんでしょうね?
たけ:なんでなんでしょうね~(*´∀`)?
鰻丸:調子がよかったから逆に単行本にしなかったんじゃないんですか? 
単行本作業に入るとマンガの方も止まっちゃいますからね。
たけ:ああ~僕、単行本作業で半年かかっちゃいましたからね~(*´∀`)
稀見:(;゚∀゚)=3 ............ 具体的には、どのような作業を?
たけ:表紙描いて、本体表紙描いて、書き下ろし描いて、特典描いたり...。表紙に一番時間がかかりましたねー。僕、塗りが弱いんで、添削してもらったんですよー。適当にある程度塗って、それをスカイプでみんなに「こんな感じだけどなんか変な所ある?」みたいにして...。

あと、原稿の直しを結構しましたね。今ひとつというところは結構直して、やっぱり今ひとつになったとか(`・ω・´)
稀見:じゃ、この同人誌の入稿が7月半ばなので、ギリギリこの同人誌に宣伝が打てそうですね!
鰻丸:でも、今月末ぐらいじゃないの、締め切り(単行本の)?
たけ:そうなんですよ。気づいてました?(´∀`) まだ表紙線画ですよ(笑)
鰻丸:大丈夫なん?
たけ:全然大丈夫じゃないですよ(*´∀`*)
稀見:ちなみに、単行本作業の締め切りに遅れると、どんな事になっちゃうんですか?
鰻丸:ま~その月に出す単行本の数は決まっていて、それにあわせて予算とか組んでるだろうし、印刷や書店さんのスケジュールなどもありますからね~。やっぱり担当さんは困るとは思いますよね~。
たけ:そうですねー。僕の担当さんはずっと苦労していると思いますよー。このところのメガストアの原稿の遅れは酷かったです!
鰻丸:がんばりましょうよ~(^_^;
たけ:頑張りました!(`・ω・´) 
でも、一番頑張ったのは、三橋さんと、手伝ってくれたniwacho(にわちょ)さん、そして印刷会社さん!
稀見:ちなみに単行本のタイトルは決まっているんですか?
たけ:まだです! なんかいいのありませんか??
稀見:えええぇ~(;゚∀゚)=3 タイトルって難しいですよね~。みんなどうやって決めてるんだろう? ちなみに鰻丸先生は、どうやって決めてるんですか?
鰻丸:単行本のタイトルは編集さんに考えてもらっています(^_^;
雑誌掲載の時のタイトルは一応候補としていくつか出すんですけど、そっから採用されたり、ボツになって編集さんが付けてくれたりですね...。
たけ:へぇ~~、あ、この鰻丸さんの情報もちゃんと記事に使って下さいね(笑)
鰻丸:な、なんで!(;゚∀゚)=3

大丈夫、しっかり発売されましたよ! ありがとう担当さん!



僕はギャグと真面目な話が同時にあるのが好物なんですよ


稀見:たけのこ先生が影響を受けた作品などをお聞きしたいんですが、先生の昔の日記とかを読むと、ほんと多種多様にいろんなものを読んだり、見たり、体験なされていて、本当にアンテナの幅が広いな~って感じました。なんでも吸収するタイプですよね?
たけ:影響を受けた作家さんで必ず言うのが、冨樫義博先生の「幽☆遊☆白書」、窪之内英策(くぼのうちえいさく)先生の「ツルモク独身寮」、雑君保プ(ざっくんぽっぷ)先生の「ワールドヒーローズ2」の3本ですね。

「幽☆遊☆白書」(著:冨樫義博)


「ツルモク独身寮」(著:窪之内英策)


「ワールドヒーローズ2」(著:雑君保プ)


稀見:やはり、冨樫先生はアクションという部分の影響ですかね?
たけ:僕は「ジャンプ好きっ子」なんですよね~。小学校真ん中ぐらいに初めてジャンプを買ってもらったんですよ。
で「『聖闘士星矢』とか載ってるんやろうな~」と思って開いたら載ってないんですよ。どうやらちょうど先週号あたりに終わっていて「幽☆遊☆白書」が始まってたんですよ!
稀見:おお~ある意味タイミングがよかった?!
たけ:その「幽☆遊☆白書」の第1話がもの凄く面白かったんですよね! 
ギャグと真面目路線がキッチリと描かれていて...。
僕はギャグと真面目な話が同時にあるのが好物なんですよ。「ナデシコ」も大好きだし、おちゃらけた中にもちゃんとした話があるのが好きなんです。最初に模写した作家さんが冨樫義博先生なんですよ。
一同:へぇ~~。
たけ:あと「ツルモク独身寮」の最後にほろりとするオチ、あれはたぶん相当影響を受けてるんじゃないかなあ。たぶん僕のマンガが最後、ほろりとする感じで終わるのは、この作品が影響していると思います。
ま~無理矢理ハッピーエンドにしているとも言われますし、それがうまく出せているかは別ですけどね(^_^;
稀見:たけのこ先生の作品って、終わるにしても「大団円」という終わり方ではなく、これから先こうなるんだろうな~という「想像」を残して終わるイメージが強いですね~。
たけ:そういう「余韻」を残して終わらせるのが好きですねー。最初の頃は特にそうだったんですけど、僕は読者の方に、良いにしろ悪いにしろ"心に残るものを描こう!"と思って描いているんで、そういう余韻は大事にしていますね。

あとは雑君保プ先生のギャグの伏線? こんな手前にこんな伏線、そしてオチに効いてくる!みたいな...その構成が凄く好きでした。
稀見:その他にも、いろんなものを吸収している感じですけどね~。
たけ:いや~でも、「たけのこさんはマンガあんまり読んでないよね?」って言われますけどね。
量とか。まだまだですねー。
稀見:勧められたら、いろんなものを読んだり見たりしてたりしますよね?
たけ:基本的に自分の好きなものしか読まないんですよ。だからこそ、他の人に勧められた物は、興味がないからこそ読もう!とはなりますね。でも、そんなつもりで買った本とかゲームが山のように積まれていますけどね(`・ω・´)

献本も来るので、まずそっちから読むんですが、献本も溜まっていてですね。
稀見:同人でも「ナデシコ」「宇宙のステルヴィア」「マリみて」「Fate」とか、結構ハマって描いてましたよね?
たけ:僕は知り合いにも言われたんですが、ハマったものには遠慮なく金を注ぎこむタイプだと!特にナデシコとFateはガンガンいきましたよ!

僕の中の殿堂入りキャラは「ナデシコ」のルリルリ、「フルメタルパニック」のテッサ、「Fate」の間桐桜、そして「賢い犬リリエンタール」のリリエンタール(笑)ですね。僕がキャラ萌えするのは珍しいんですよ。ストーリーではまることの方が普通なんで...。

このキャラは自分の中にずっと残っているキャラですね。(下画像参照)

たけのこ先生の殿堂入りキャラ!



ああ~でも、最近ハマっているマンガがありました「ちはやふる」です! 
「ちはやふる」読みました?鰻丸さん。
鰻丸:「ちはやふる」は読んで、見切った...。
たけ:(;`・ω・´)=3 ミキッタ.....?
稀見:(;`・ω・´)=3 ミキッタ.....?
鰻丸:長くなりそうだから...。
たけ:あ、そういう見切り...。でも、確かに刊行ペース速いんですよね。ほんとよくできていて、面白いですよね~ヽ(`・ω・´)ノ

「ちはやふる」(著:末次由紀)


アニメもよくできてて~。も~毎回目頭が熱くなって!
稀見:「ちはやふる」は面白いです!!(`・ω・´)/
たけ:少年マンガのような形をとっているけど、軸はちゃんと少女マンガだと思うんです。試合で勝利を分けるポイントはどっちの「精神論」が強いかなんです。 自分はこんな努力、苦労をしてきた、信条がある。
だから勝つ! という意気込みで片方が試合に有利に立つと、今度は相手が、私はあんな努力、苦労してきた、こんな想いを抱えている。だから勝つ、となるんです!
精神を取り扱うというのは「少女マンガ」だと思うんですよ。
少女マンガを軸にした少年マンガっぽいマンガになっていると思うんですよ!
鰻丸:へぇぇぇ~~~(;゚∀゚)=3 そんなこと考えたこともなかった...。
稀見:今回の旅行、実は大津に宿を取っているんですよ
(単に安いので)。
そしたら、駅とかに「ちはやふる」のキャラクターを使った観光案内ポスターとかがたくさん貼ってあるんですよ。一つの聖地巡礼的な感じだとは思いますが、オタク的な盛り上がりはあまりないみたいですね(^_^;

大津市内にたくさん貼られていたポスター


たけ:あと、作者の末次由紀先生、トレースの問題で一度干されたにも関わらず「ちはやふる」でもう1回昇ってきたじゃないですか、その流れ自身も熱いじゃないですか!!ヽ(`・ω・´)ノ

......あれっ?? 鰻丸先生の共感を得られない??

あと、最近面白く読んでるのは「べしゃり暮らし」(著:森田まさのり)ですね!
なんとなく手にとって読んでみたら、本当に正当派で王道でしっかりと面白い、よくできた話なんですよ。お笑いのこと凄い勉強してるんですよね。

「なるほど、この場におってこのお笑いの話を聞いたら確かにドッと笑いが出るやろうな」という現実味のあるネタをきちんと描かれてるんですよ。人情話がまた素晴らしいんですよねー。

あと、ジャンプ(週刊少年ジャンプ)では「SKET DANCE」(著:篠原健太)を最近読み始めたんですが好きです。1回1回しっかりとしたクォリティーで。時折くる長編は批判も多いみたいですけど自分は嫌いじゃないですし。今20巻以上(2012年7月現在24巻刊行)続いていて、ずっとあのテンションを保っているのは凄いな~と。凄く実力のある作家さんですよね! 
あとは「magico」(著:岩本直輝)!
稀見:たけのこ先生の作品の軸になっている部分って、やっぱり「ジャンプ」って言われると納得ですね。ジャンプ文法がしっくり来るエロマンガという(笑)
たけ:僕はちょっとひねったマンガだと読み解けない時があるんですよ。どうやら自分は読者としてはエンターテイメント路線が一番好きな様で、「面白ければ何でもOK!」を信条にしてるくせに、自分自身がそうなっていないことが残念ですね。
鰻丸:おおぉ~ジレンマや!
たけ:あ、それで思い出しましたが、TAGRO先生の「変ゼミ」を快楽天で読んでたんです(当初は『変態生理ゼミナール』というタイトル)、変わった面白いマンガを描かれる人やな~って。

で、ふと先生の別のマンガに手を出したんです、「宇宙賃貸サルガッ荘」という本なんですが...。それが「変ゼミ」とかと全然違う話なんですよ! なにこれ!めっちゃ面白い!って...。

で、短編集も出てるんですが、こっちは意味深で精神論的な深くて暗い話なんですよ。自分では何を言いたかったのか読み解けない話とかもあるんですが、その短編集がまたいいんですよ。

へんてこな「変ゼミ」、王道の「サルガッ荘」、深い短編集といろいろ描き分けられていて、凄いな~~って...。

「変態生理ゼミナール」(著:TAGRO)


「宇宙賃貸サルガッ荘」(著:TAGRO)


こういう風にいろんな作風のマンガを描ける人が大好きなんです! 
高遠るい(たかとおるい)先生もそうですよね。
稀見:わかります、わかります。たけのこ先生の作品もいろんな作風、今回はこんなパターンで来たか! みたいのありますもんね~。確かに先生の創作の原点、起点を理解しました!
たけ:エロマンガだと「けろりん」先生、いいですね~~~~~~ヽ(`・ω・´)ノ

実物大のキャラクターをきちんと現実味のある深いストーリーで描いてるんですよねー。
もう大好きなんですよ! あああ~もうたまらない!(*´∀`*)=3
稀見:いや~僕も大好きです!!ヽ(*°ω°)ノ でも、けろりん先生ってホント、プロの作家さんのファンが多いんですよ!

「ピンクトラッシュ」(著:けろりん)



原稿料上げるといわれて断った!


稀見:鰻丸先生からたけのこ先生へ何か質問とかありませんか?
鰻丸:はい、あります! 原稿料は? (*゚▽゚)ノ



おっと、さすがにここで待ったが入りました! この続きは同人誌で(笑)
でも、原稿料の話は自分からは今までは触れなかった話。しかし、まさかの鰻丸先生のツッコミから、なんとも生々しい話が(^_^;

また、後半戦は先生のマンガの作品論へと、一体どんな暴露話が出るやら〜

左がたけのこ先生、右が鰻丸先生


インタビューの最後にもの凄い丁寧なサインをいただきました!


あと、同人誌にはたけのこ先生と鰻丸先生の、特別レポートマンガを!

たけのこ先生道に迷う!


鰻丸はみた! これがたけのこ先生だ!


■新刊情報!

エロマンガノゲンバ Vol.6
2012年8月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
インタビュー特集!
  • DISTANCE
  • エレクトさわる
  • たけのこ星人
  • 服部ミツカ
その他の現場!
  • エロマンガ女子会
「COMIC ZIN」さん「とらのあな」さんで委託中です。
COMIC ZIN とらのあな
※ 書店委託は、定価より若干高めになります。

今回のインタビューの完全版は、新刊「エロマンガノゲンバ Vol.6」に収録されています。ご興味のある方は、是非コミケ、もしくは委託書店へ!


■既刊情報!

エロマンガノゲンバ Vol.5
2011年12月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
インタビュー特集!
  • 甘詰留太
  • 命わずか
  • ぢたま某
その他の現場!
  • トキワ荘プロジェクトに潜入!
  • 「エロチャリ」は如何にして制作されたのか?
「COMIC ZIN」さん「とらのあな」さんで委託中です。
COMIC ZIN とらのあな
※ 在庫がない場合もあります。書店委託は、定価より若干高めになります。

エロマンガノゲンバ Vol.4
2010年12月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
インタビュー特集!
  • 鬼ノ仁
  • Cuvie
  • 井ノ本リカ子
  • Benny's
  • 新堂エル
その他の現場!
  • LOファン座談会
  • ゴージャス師走ナイト
「COMIC ZIN」さん「とらのあな」さんで委託中です。
COMIC ZIN とらのあな

エロマンガノゲンバ Vol.3
2010年8月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
インタビュー特集!
  • 師走の翁
  • にったじゅん
  • 岡田コウ
その他の現場!
  • エロ本ができるまで(赤月みゅうと)
  • 携帯エロマンガの現場
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「COMIC ZIN」さん「とらのあな」さんで委託販売中です。
COMIC ZIN とらのあな
※ 在庫がない場合もあります。書店委託は、定価より若干高めになります。

エロマンガノゲンバ Vol.2
2009年12月発行 140P 1,000円 (画像をクリックすると詳細が見れるよ!)
インタビュー特集!
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【インタビュー関連リンク】
 
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「エロマンガノゲンバ Vol.6」のゲス...
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